2018.1.9
◆ 駅で手にした「東急文化村のパンフレット」の表紙。 神聖ローマ帝国皇帝、ルドルフ2世<1552~1612>の写真です。 1月6日から渋谷ザ・ミュージアムで開催される展覧会の案内用。
さて今年の年末年始は、いつになくさまざまな本を読みました。その読んでいた本の中で見つけた首を飾る白いレースは、タッセルのウェストを飾るラフと同じ名前の「ラフ」と説明がありました。「へ~ぇ、同じ呼び名なんだぁ」という思いがつい、パンフレットを手に取るきっかけに。
◆ 16世紀~17世紀のルネッサンス全盛期に見られるこの「ラフ」は女性男性両方の洋服に見られる特徴で、糊付けの技法が開発されたネーデルランドの「ラフ」が一番大きかったとのことです。確かに、糊付けでもしないとこんなにピンとはしないかも・・<注1>
◆ 日本の戦国時代1582年にローマ法王謁見のために派遣された「天正遣欧使節団」の4人の少年も、このラフが付いた洋服を着て帰国したのでしょうか、長崎県にある4人の銅像の首元にも見られます。 それにしてもルネッサンス発祥のイタリア各地で最新情報に触れていた日本人がいたことに驚かされます。しかし、帰国後秀吉のキリシタン弾圧により彼らの見聞が十分に生かされなかったことは、とても残念なことでもあります・・・。
Picture source by 長崎観光旅行ポータルサイト
<注1>『FASHION The ultimate book of costume and style』by Dorling Kindersley Book
2017.12.2
◆ 下の写真は、イタリアでルネサンス美術隆盛時のフィレンツェ派、ジョヴァンニ・ベッリーニによって描かれた(1501~02年頃) 絵画<<レオナルド・ロレダンの肖像画>>です。 ロンドンのナショナルギャラリーが所有するものですが、そのガウンの金糸1本1本までもが見えるような精緻な描き方は、思わず見入ってしまいますよ。 さて、今回は絵画ではなく、彼が着用している典礼的な衣装のボタンに注目してみましょう。
◆ 私が所有しているパスマントリーの書籍にも同じこの写真の掲載が。 このボタンタッセルもガウンと同様、金糸でできていると説明されてます。 隣のページ隅に、ドングリの形をしたパスマントリーが紹介されていて、これと同様のものがガウンを飾っているか、定かではありませんが。 15世紀のその昔から「どんぐり型」のパスマントリーは確かに存在していたことがお分かりになっていただけたのではないでしょうか。 それにしても、いろいろな形をしている・・・。
2017.11.30
◆ 来年の干支は「犬」。 その準備にまずは犬選び。 その犬種の選び方ひとつで、タッセルのデザインが大きく変わってしまうことは、皆さんも想像できると思います。 社団)ジャパンケンネルによると、その公認数は196種とのこと。 はてさて、今回はどんな干支の犬を選ぶか、とっても迷いましたが・・・、選んだ犬種は、”ボストンテリア”です。
例年、”干支主役の題材”はお見せしていないのですが、選んだ基準も含め、少し予備知識を持っていただいてもいいかな~と思い、ご紹介することにしました。
【ボストンテリアを選んだ理由】
アメリカ原産の犬種。ネットで調べたら「タキシードを着たアメリカ紳士」と呼ばれるスマートさと、賢く寛容、そしてやんちゃな性格という説明がとても気に入りました~<笑>。 先日、自由が丘でフレンチブルドッグの散歩をしている方を見かけ、「ボストンテリアですか?」と聞いたら、その違いを丁寧に説明してくれました <苦笑>。参照:フレンチブルドックとボストンテリアの見分け方
どんなタッセルができるか、新春をお楽しみにね~。
もちろん、事前のご予約も可能です。 来年1月のご案内になると思いますが、お申込みはこちらから。<タッセルクラス生徒さん限定> 。
2017.11.20
◆ タッセルは当然、紐(コード)を作りますが、写真のようにねじれてしまった経験はありませんか? 教室でも最初の紐を作っていただく時に、「注意点として説明」することです。
◆ さて、この原因はなんでしょうか? 紐を作った後、作品と合体させる前に余分な撚りを戻しておかないことが原因です。 撚りは、掛け過ぎたり、掛けなさ過ぎだったり、最初の段階では、加減がわかりづらいかと思いますが、掛け過ぎた場合、紐が自然な状態に戻るまで、結んだりしてはいけません。 こんな風になったら、悲しいかな、戻そうにも元には戻りません ( ;∀;)。 解決策は、作ったらテーブルの上に一旦放置し、自然な紐の状態になるまで待ってから使うことが肝心です。 覚えておいてくださいね~。 ネットでみかけた画像を使わせていただきました・・・。
2017.11.15
◆ 教室裏手にある雑貨屋さんで見つけた陶器のかわいい「どんぐりオブジェ」。 蓋を開ければ小物入れ。キャンディ入れにして教室に置こうと思い購入。
◆ これを見たら、またまた頭に浮かんだのはパスマントリーの一種「ドングリ」の形です。 サクッと作って見ました。ご存じないかと思いますが、こんな形のパスマントリーもあるんですよ。 そしてパスマントリーのテクニックを使った「葉っぱ」も近々ご紹介しましょうね~。
2017.11.4
◆ 先日、「with Curtains 2017」のセミナーに参加してきた。 最初に足を運んだのが、ちょうど10年前!! その時には、イギリスから帰ってきたばかりだったので、あまりの違いにがっかりしてしまい、それ以来ご無沙汰状態。 やはりさすがに10年の経過とともに進化もしていて、日本の生地メーカー11社の新しい情報を一気に習得でき、各社の特色も理解できたので、良かったかな。
◆ 各社新作を中心に、カーテンのサンプルコーディネーション、クッションまで提案する徹底ぶり。 しかし気になる点は、カーテンを束ねる「タイバック」は、タッセルがついていようがいまいが、「タッセル」と呼ぶその説明に、私としてはちょっと耳障りだったかも。 でも、日本のインテリアファブリックス業界は、今でもカーテンを束ねものはすべて「タッセル」という認識を持っていることがわかった・・・<苦笑>。
※参考コラムvol.926「カーテンのタイバック 英国 vs 日本」
2017.10.19
◆ 生徒さんからのリクエストで、今年も実施することにした「ファータッセル講座」。毎年実施するからどうか、いつも悩みつつも、もうすっかり恒例のようになってしまいました~<苦笑>。 ファーの仕入れはいつも「出たとこ勝負」状態。 希望するものがあるとは限らず、逆に珍しいものが見つかったりと・・・。
◆ 今年は、チンチラ風のレッキスをゲットしました!! 初めて見るタイプのもので、案の定、 頭に描いて行ったものと全く異なるもとなりました。 なので、いつも購入した時点からデザインを考えるという荒技的作業が待っています<苦笑>。 今年のデザインもお楽しみにね!!
翌日のクラスの出席者の方々から、早速予約が入りました! 決して煽るつもりはありませんが、事前のご予約可能なので、ご希望される方は、ご連絡をお待ちしております。→ こちらから
2017.10.13
◆ 最近は、日本でもやっと「壁紙」にフォーカスがあたる時代になってきたような気がします。 そんな中でもゴージャスなひとつをご紹介しましょう。
◆ 海外商品を取り扱う商社さんからお借りした「Fromental」<英国>の壁紙のサンプル帳。 写真は、その中のシノワズリーシリーズの一枚で、シルク生地にシルク刺繍が刺してあります。他のページも同様、素敵な壁紙がいっぱいで、まさに壁紙というより華麗なアートの世界。どれもこれを素敵で、溜息が出てしまいます。
予算の都合上、全ての壁に貼ることはできなくても、その一部を額に入れ楽しむことはできるかな・・。人生の中で、こんなささやかな贅沢があっても許せるよね~、なんて妄想している最中です<笑>。
2017.9.11
◆ 今月9月は「ハサミ研ぎ月間」です。 前回出し忘れたもの等、お出しくださいね。 ご案内が遅れたので、〆切は9月23日にします。 考えてみると、前回は6月。3か月間でそうそう切れ味が悪くはならないかぁ~<苦笑>。
2017.9.4
◆ ソフトファニシングのカリキュラムの中で、ファスナーを使う作品はたくさんあるので、教室備品として準備してあります。皆さん、自由な長さでカットできるように「巻き」の状態での在庫。 仕入れ時に引き手(スライダー)部分をセットしておいてください、とお願いすると価格が高くなるので、定期的に自分でセット(内職!?)するようにしています<苦笑>。
◆ このセット方法は、皆さんもファスナーのスライダーが本体から抜けてしまった時や、短くしたい時にも役立ちそうなので、ご紹介しましょう。 やり方はスリーステップ<写真下参考>。 必要な道具は「ニッパー」のみ。 レール部分を業界の人は「ムシ」と呼んでいますね。 漢字で書くと「務歯」。覚えておくと、トリビア的な話題になるかもね~<笑> 再度抜け落ちないように、両端の切り口を糸で固定しておくことを忘れずにね!!
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