• New vol.1537 手仕事の裏話-ランプシェード

    2025.6.22

    ◆ ランプシェード形状の種類

    ランプシェードの一般的な形状には大きく3種類ほどあり、<円筒形>や<台形>のものは比較的短時間で作成や張替えができます。 しかしボウ(bow)と言って<弓なり形状>のものは簡単ではありません。 その一部の工程をご紹介しますね。  一番最初にやる作業の説明は省いてます。

    ◆ 解体してわかる前任者の仕事

    ▪弓型のシェードは、中間部分が中側にカーブするのですが、表地はそれをなぞらず、「ひだ使い」デザインにするために、生地を斜めにタックを取りながら貼り、まるでハードタイプような台形にしてあります。

    ▪解体しながら何気に見える前任者の作業工程
    通常は、<裏地/表地>の2枚でいいはずなのに、なぜ3枚の生地を使うと決めたんだろう・・・という不思議さも頭をよぎりました。 


    ▪ 薄茶色の表生地はシルク。 触って初めてら気づきました。 なんと縫い糸もシルク糸です。 下に白く見えるのは、表地用の裏地です。

    「え~ッこんなに細かく縫ってある! 」 ほぼ5mm間隔。 私だったらきっと1cmくらいでやっちゃうかな・・・<苦笑>。 


    ▪ 表に見える白い生地は、3枚目として使われている裏地。 裏側から生地を引き上げ、最終工程として表生地に縫い留めていきます。

    ▪ よって裏地1枚、表地2枚、合計3枚もの生地を使っている!?  1枚の生地は必ず上下を縫いますので、6週分手を動かしていたことになります!! 


    ◆ 解体途中、ふとTVで見た奈良薬師寺の全解体修理の番組のこともふと思い出しました。 最初に作った人がどんなことを考えながら建造したのか・・、声なき声を尊重しながら作業をすすめるプロの姿がそこにありました。 

    ◆ お読みいただいたように、このシェードの<張り仕事>は、<針仕事>の連続でひと針、ひと針手作業で縫って仕上げていくものなので、とても時間がかかるんですよ!  
    最後に余談ですが、糸等は燃やしてみるとその繊維が何かわかります。 シルクは瞬間玉ができるだけ、合成繊維は勢いよく燃えます

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