2007.8.19
当店はいわゆる「カーテン屋」ではないのですが、しかし、様々なお客様の声を聞く機会があります。カーテンは「ソリューション(問題解決策)」と「デザイン」の融合だと思っていますが、さて学校の講義的な話はさておき、今回は「裏地」についてです。
■裏地の必要性その1
旅行から帰ってお部屋の空気を入れ替えようとしたら、この猛暑でカーテンが熱ッ!! いやー、どんなに酷暑に耐えていたことか。カーテンの当然の役割としてこの暑さや寒さよけにとても貢献している。それにこの夏の日差しはとっても曲者です。これまでの私の経験から言うと、コットンレースのカーテンは劣化しボロボロ(洗濯のせいもありますけど) になったし、日光にさらされて柄物の色は飛んでしまうし・・、それほど酷使されているんです。その対策は、ズバリ「裏地」をつけることです。
■裏地の必要性その2
皆さん口々にいう話ですが、「雑誌や本で見たものとのイメージが違い、風合いがない、なぜ?」、「なんか家の新しいカーテンは薄っぺらい感じがする」これってどういう意味でしょう? カーテンが下がっているとき、開けてカーテンをまとめたとき、一枚の布で仕立てたカーテンと裏地をつけたカーテンが持つその風合いは全く異なります。英国では、さらに表地と裏地の間にインターライニングをいれます。日本の風土にそれが機能的にいいかどうかは別問題ですが、しかし、本当に一枚布と裏地をつけた場合との違いは、ふわっとしたボリューム感が出て、風合いが違うことは一目瞭然。お値段の高い生地を日光から守る上でも、そして風合いを出す観点からも裏地の存在は欠かせません。「カーテン屋さんが提案してくれなかった・・・」んーン、これからは皆さんが知り、賢く主張すべき点だとつくづく考えさせられます。
カーテンはお金がかかる、確かにそう思います。だからこそ慎重にならざる負えないものなんですが、どうしても建物の部分の器が優先され、予算の余った範囲で・・・と後回しになっているのが実情のようです。ましてや裏地まで気が回らない、かもしれません。しかし、「本体布の保護」、「遮音、防寒・暑」、「風合い」と”裏地の効用”はとても大きいと感じています。
新調を考えている方は、是非「裏」まで気遣い検討してみてくださいね。
2007/08/19記載