2014.9.19
■ 生徒さんが作成されたカルトナージュの箱。 見せていただいたとき、皆さんもよく目にしていてきっとご存じの、あの有名な英国リバティ社の生地が貼ってありました。 Ianthe printと呼ばれるこの生地は、1900年頃にデザインされたもので(デザイナー不明)、ケルト模様装飾はリバティを代表する柄。 年以上も前のデザインが現在でも脈々と愛されているのを感じます。
■ リバティを象徴するこの柄は、典型的な「アールヌーボー」のスタイル。 19世紀から20世紀初頭に流行した「アールヌーボー: Art Nouveau (フランス語: 新しい芸術)」のスタイルは、インテリアはもちろん、絵画や工芸、建築などあらゆる分野に影響を与えています。 使われているモチーフの花やトンボなど日本の影響も少なくないんですよ。
■ 写真の本『THE LIBERTY HOME』には、当時リバティが家具なども販売していたカタログが掲載されていて、日本の衝立(スクリーン)や飾り棚が販売されていています。 価格表示はポンドではなく、ギニーであるところに歴史を感じさせます。 ちなみにこのアールヌーボースタイル、インテリアの好みから言うと私はちょっぴり苦手の部類でして・・・・<苦笑>。
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2014.9.9
◆ 教室ではインテリア関連の洋書を沢山保有していますが、ずっと気になっていたのがカバーの擦り切れや痛み、そして変色などです。 先日美容院に行ったとき、見ていた雑誌にフィルムのカバーがされていることを発見!! 私が探していたのは、これ、これ、これです!! 美容院も大勢の人が読むので、傷み防止のためにカバーをしているとのこと。 帰りに購入先<社会福祉法人埼玉福祉会>を教えてもらい、早速25m巻きを注文。
◆ 本日商品が届き、早速2~3冊にお試しカバーリング。 なんとUV加工までされている!! しかし、空気を入れずに1冊きれいに張るのに意外と手間と時間がかかる・・・。 後になって「説明CD」が入っていることに気づき・・・・<苦笑>。 これにもやはりコツがあるんですね~。
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2014.9.5
◆ タッセルクラスの生徒さんからのご依頼品。 着物生地を活用した「テーブルランナー」のお仕立てです。 アイロンをかけていて、「この色は、日本名でなんと呼ぶのかしら・・・。」 知っている語彙を使えば、”水色”と言ってしまいそうですが、日本の色の呼び名は独特です。
◆ ふと疑問に思い、調べてみました。 写真の色は忠実に再現できていませんが、「百郡びゃくぐん」とも、「錆浅葱さびあさぎ」とも、はたまた、「瓶覗かめのぞき」とも解釈されます。 いずれにしても日本の色の呼称は個性的ですね。 テーブルランナーができたら、ご本人のスキルを活用して「タッセル」を付けられるご予定。 この日本の色に合うタッセルの色は・・・・。 多分、一緒に色を考えることになると思うと楽しみですね。
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2014.8.21
◆ 片付けものをしている最中だったので、箱を見るとやたら反応してしまい、自由が丘のインテリアショップで見つけた<箱>を購入。 古めかしくそして立派に装丁されたように見える「ブックタイプ」はよくありますが、これは「雑誌型」。 しかもインテリア雑誌風です。
◆ 箱はいろいろ整理するために役立つだけではなく、インテリアの中にわざとディスプレイして、「飾る(見せる)箱」の存在もあります。 この見せる例をご紹介しましょう。 ひとつは、自宅のコンソールの上に飾っている箱ですが、他に飾っているものとの高さに変化を与えるために、わざと三段重ねにしています。 (インテリアには、オブジェのディスプレイセオリーもあるんですよ。)
もうひとつの例は、上述の購入した箱を本棚にディスプレイしたものです。 雑誌のブックエンドに、または雑誌にまぎれさせて大切なものを入れておくとか・・・・<笑>。 皆さんの<箱作り>も視点を変えて作れば、よりインテリアを楽しくそして充実したものにすることができるのではないでしょうか。
2014.7.19
◆ 生徒さんからよく聞かされることば、それは「ソフトファニシングを習ったおかげで、もの(インテリア類)を見る目が変わった。」という言葉です。 これまで何回聞いたでしょうか・・・。 自分が作れるようになると、その構造、処理の仕方、丁寧さなど、自分の中に基準ができるので、関連商品を見たときの比較する目が育っているということに他なりません。 何もSFに限ったことではなく、タッセルにも全く同じことが言えます。
◆ 実は、私も今、生徒さんたちの言葉と同じようなことを実感しています。 ちょっとだけ、アクセサリーの世界の渕をのぞいただけですが、アクセサリー売り場での商品の見方がガラリと変わってしまいました。 フランスで購入したイヤリング<写真: 一例ですが・・・>。 購入時は、何も考えていませんでしたが、今一度じっくり観察してしまいました。 今後は、きっとチェックする観点に変化がありそうです。
2014.7.2
◆ 先日ご紹介した風呂敷2枚のカーテン。 中央を紐で結んでいましたが、あまりに味気ないので作り替えました。 とっても簡単ですので、作り方までご紹介しましょう。 制作時間約20分。
◆ 取り付けるときは、カーテンをはさみ、マグネット同士をくっつければ完了です。 重い生地には適しません。 薄い生地に飾ってください。 今回、プラスチックボタンには、同じリボンを貼りましたが、ちょっとオシャレに「ロゼット」を付ければ高級感溢れるデザインに変身!! (※ロゼットの使い方は、箱やクッションだけではありませんよ。)
当教室のタッセル講座にご参加いただいている生徒の皆さまにお役に立てれば、嬉しいです。
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2014.6.30
◆ 教室では、コラムに書いたことが話題になる時もしばしば。 先日のコラム、100均ショップのカーテンは、意外にも何人もの方が話題にしてくれて・・・。 実はこの発想、インテリアデザインの学校(英国)での授業で見せられた一枚の写真が深く記憶に残っているせいだと思っています。 (ボンビーガールの番組からインスパイアされてはいませんね・・・笑。) 偶然にも、授業で見せられた写真が掲載されている本を持っているので、その写真をご紹介しましょう。
◆ 布巾を利用したカーテンです。 ダイニングなので布巾を使う場所として、なんの違和感もありませんし、テーブルクロスも、これまたチェック柄です。 授業での説明はもうおぼろげですが、要は「発想次第」なんだということを、この時脳裏に深く刻まれました。
◆ 高くて素敵な生地もいいですが、それだけでは能がありません。 また、これでもか・・・というような奇をてらったデザインを私は好みません。 なぜならば、カーテンは装飾物ではありますが、その前に目的が解決されていて、なおかつそのインテリアとの調和が大事だと思うからです。 その上で、どこかに素敵な発想があるデザイン、そのようなものを目指したいと常々思っております。
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2014.5.3
◆ トワレ・ド・ジュイ(Toiles de Jouy)柄の生地で作った作品は、コラムにも度々登場します。 しかし、今回ご紹介する生地柄は少し珍しいもの。 店頭のそのハギレをご購入いただいて、作られた「ティーコージー」です。 生徒さんご自身所有のポットにあわせてサイズを変え、中のキルト芯も二重にした作品です。
※関連コラム(vol. 388/vol. 497/vol. 541)は、こちらをクリック後、下にスクロールダウンしてください。
◆ 先日戸棚を整理していたら、イギリスV&A発行の関連本が出てきて、何気にめくっていったら、なんとそこに同じ柄があるではありませんか!! 説明によると、この珍しいトワレ柄は、18世紀後半の20年間に登場したもので、それまでの甘美なロココ調のロマンチックな柄からシフトし、ギリシャ・ローマの古代の彫刻や寓話をモチーフにしたものや、古代都市ポンペイのモチーフを使った新古典主義(Neoclassicism)のものなんですね~。 トワレ・ド・ジュイというと、装飾的で甘美な柄が多く見かけられる中では、珍しいものと言えるでしょう。
◆ トワレ・ド・ジュイは、とても古典的な柄ですが、現代でも沢山の人に愛されている事実は、とても素晴らしいことだと思います。。
2014.5.2
◆ 制作をお願いしていた、シャンデリア用ランプシェードのフレームが届いた。 箱を開けたら、上部のリングフレームが隊列を組んで並んでいて、その形にビックリ<写真>。 早速、型紙にあわせてチェック。 やはり型紙とはほんの少し誤差が生じているが、その分の型紙を修正し、本番である。 後はひたすら8個のシェードを作るだけ。 ウッキッキ~、盛り上がっているのは私だけです<苦笑>。
◆ シェードのフレームリングは、電球に直接かぶせる「キャッチ式」や、海外のシェードによく見られる電球の下にセットする「ホルダー式」、「アーム式」などがありますが、今回オーダーしたのは、キャッチ式。 フレームもオーダーできるんですよ。 ご相談されたい方はぜひどうぞ。 お待ちしてます。
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2014.4.11
◆ 図書館でみつけた、おもしろそうなタイトル「西洋製本図鑑」。海外でよく目にする古い本類は、革表紙に金の文字が入っていて、古いけど存在感を感じさせ、とても素敵だなぁと思います。 それらの製本の歴史や製本の図鑑です。 製本をやりたいとは思いませんが、見ているだけでも興味深く、楽しい本です。
◆ 製本の歴史のページをめくっていたら「イスラム写本の製本」は、なんと私が2009年に手帳として使っていたもの(写真下)とそっくりなものがあって、ビックリ。 起源はこんなところにあったんですね~。 豪華な金箔押しが発達したのは、14世紀のペルシャなんだそう。 それがイタリアやフランスに広まっていったんですって・・・。 製本愛好家はもちろんですが、カルトナージュ愛好家の方たちにも役立つ本ではないかと思いました。 でもきっと皆さんは、既にごぞんじかもしれませんね。
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